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【ベアドッグ繁殖プロジェクト】 「マル」の兄弟姉妹たち ~其の二~

さて、今日は4頭目に産まれた「ダン(Dan)」に続いて、5頭目、6頭目に産まれてきた子犬たちのお話です。

それでは、続いて5頭目に産まれた子。
私はこの子に「エルフ(Elf)」と名付けました。

180331Elf2.jpg

実はエルフは出生直後に生死を彷徨いました。

ダンが産まれてから約3時間後。再びタマが息み始め、4月1日10:08に割と安産で産まれました。見るからに小さな子犬で、何だが様子も変でした。これまで産まれた子犬たちは半透明の羊水が入った胎嚢に包まれて産まれてきて、胎嚢の中でも動いていました。しかし、エルフは全く動きません。胎嚢の羊水も真っ赤です。もしかしたら母親の子宮内で大きな体の「ダン」により圧迫を受けていたかもしれません。

急いでタマの口元に持っていき、蘇生を促しました。でもタマはまったくエルフをケアしません。これも自然の摂理なのか、自然界では充分な食料を得てあり余るお乳を出す確証もないので、このよう子は淘汰される運命なのかもしれません。
しかし、そうは言っていられません。一刻を争います。私はエルフの口や鼻に詰まっている異物を自分の口で吸い出し、必死にタオルで体をこすり続けました。

5~6分たった頃でしょうか...ようやくエルフは「ゴホッゴホッ」と咳をして呼吸を始めました。そして、その後、タマはエルフを舐めてくれました。

180401Elf.jpg

ホッとしたのも束の間、エルフは自らまったくお乳を飲もうとしません。

産後2日以内の母乳には免疫伝達の意味合いがあるので、何が何でも飲ませないと、大きくなってから病気がちな犬になってしまいますし、体力を奪われて死んでしまいます。エルフは産まれた時の体重が414gで、4時間がたったときには380gまで減っていました。もともと出産当日は母乳があまり出ない上に、他の子犬たちにもしゃぶられているため、絞ってもわずかのお乳しかが出ません。私は、2~3滴のお乳を絞ってはその都度、注射器でエルフに母乳を与え続けました。

翌日の夜が開ける頃、ようやくエルフは自分でお乳を飲んでくれました。この時の喜びは言葉では言い表せません。

180404Elf.jpg

私は、生死を彷徨いながらも何とか生き残ってくれたこの子に、北欧神話の自然と豊かさを司る小さな神「エルフ」にあやかり、この名を付けたのでした。

そして、6頭目に産まれた子。
私はこの子に「サン(San)」と名付けました。

180403 San

私は、昨夜からの出産作業とエルフの哺育でクタクタになっていました。そして、とっくに夜は明け、お昼を過ぎた頃にタマが再び息み始めました。

10日前の3月22日。出産前の最後のエコー検診で、動物病院の先生が「恐らく5頭はいると思いますよ」と言っていたので、ここからは何頭産まれるかは未知の世界でした。

タマもこの頃には息むことに慣れてきた様子で、陣痛が始まりわずか20分ほど経った12時34分。太陽が燦々(さんさん)と輝く、春のポカポカ陽気の中で産まれたこの子を「サン」と呼ぶことに決めました。

その後、1日以上経ってもタマは息む様子はありません。

「サン」が最後となり、長かったタマの出産もようやく終わりを迎えました。

タマ、本当によくがんばった!!

と声をかけ、私も心地よい疲れの中で、
タマと6頭の子犬たちと共に藁の上でぐっすり眠りました。
 
ピッキオ・ベアドッグハンドラー
田中

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「ベアドッグ繁殖プロジェクト」は、個人や企業・団体など、
多くの皆さまのご支援により行われます。

● 東京カス環境おうえん基金
● パタゴニア環境助成金プログラム

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