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クマと人の幸せ

8月9日から2週間、9月11日から1週間、ピッキオにインターンとして来ていた、日本ペット&アニマル専門学校、野生動物マネージメント学科、生物環境保護専攻の島崎知美と申します。
9月は短い期間でしたが、8月に経験できなかったことも学び、「クマと人の幸せ」のことを考えるようになりました。

9月12日、私はイノシシの罠にかかったオスグマに会いました。
そのクマは体重が100kgを超える、体の大きな年寄りのクマで、その年齢になるまで、一度も捕獲されたことがないようでした。
きっと、人目を避けてよほど慎重に暮らしてきたのでしょう。
私たちは知らないだけで、こうしたクマ達の行動圏の中に住んでいるのではないかと思いました。

hakosaku

軽井沢町で捕獲されるクマは、農作物やゴミなどに執着していないことを確かめるため、糞の中身を見たり、周辺の被害状況やセンサーカメラで識別した個体の情報と照らし合わせたりします。
今回のクマの糞を調べた結果、トウモロコシなどを食べていないことが分かり、学習放獣されることになりました。

「クマと人の幸せ」について考え出したのは、この時でした。

クマにとっては、殺されるよりも自然の中で生きていくことが幸せなのは間違いないと思います。
では、人はどうでしょうか。
私にとって、クマが放獣されることは、とても嬉しいことですが、地域に住む方々は、放獣に対して様々な意見を持っていらっしゃいました。
学習放獣は捕獲された現場から離れた場所で行われましたが、このことは、少しでも自分達のところに来ないでほしいという地域の思いを反映しているように感じました。

クマと人が共存している中で、様々な意見があるからこそ、今のピッキオの活動があるのだと分かりました。
そして、まだまだ課題があることも分かりました。

私自身は、ゴミを管理したり、森には謙虚な気持ちで入るなど、できることから始めていきます。
「クマと人の幸せ」のために、いろいろなことを学び、見聞を広げていきたいです。

tominokashira

  島崎知美
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