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木登り子グマが登場!

軽井沢も連日良い天気が続いています。
というか、まるで夏のような暑さ。

どんどん緑が深まっています。

この頃(5月初旬)、軽井沢の森では冬ごもり中の穴から親子グマがウロウロし始めます。

ピッキオビジターセンターでは、大型連休には多くの森を散策するお客様をお迎えする毎日ですが、

今春からビジターセンターに「木登り子グマ」が初登場!!

クマ展示

子グマと出会った時の対処法を注意喚起していますよ!

子グマは好奇心が旺盛で、人前にふらっと出てきてしまうことがあります。
子グマは小さく、とても可愛いいので、ついつい見とれてしまう…なんて方もおられるようです。

しかし、子グマの近くには母グマがいます。
子グマに近づきすぎると、子を守ろうと、母親が向かってくることがあるので注意が必要なのです。

決して近づかず、どんどん子グマから離れましょう。

また、1~2歳の独り立ちしたクマを見て、「子グマがいたよ!」という通報を頂きますが、
このリアルな木登り子グマを見てもらえば、子グマの大きさも一目瞭然!!

実はこのリアルな剥製...昨年度「東京ガス環境おうえん基金」の助成を受けて製作しました。

ただの四つん這い姿ではなく、自然の中の一コマを切り抜いたような動きのある姿を心がけ、交通事故等で死んでしまった野生動物たちを活用し、軽井沢に暮らす多くの野生動物のの剥製を製作しました。

これらは、主に地元の小学校でのレクチャーで活躍していく予定ですが、
ピッキオビジターセンターでも展示してゆきますので、ぜひ一度会いに来てくださいね。

田中
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軽井沢ひと手間ワークショップ ~クマ安全講座~

クマと出会わないための対処方法を学び、森の中で楽しく遊んでいただくために、簡単なロールプレーを交えた講座を開きました。

RIMG0048.jpg

軽井沢・星野エリアでは、現在、ひと手間ワークショップを開催しています。
http://www.hoshino-area.jp/harunire/backnumber/2015/04/04_1901.shtml

今後の“クマ安全講座”の日程は、5月3日、10日、17日、 時間は、10:00~ (45分間) です。

興味のある方は、是非参加してみてください。

大嶋


クマとの遭遇にご注意ください

 そろそろ、クマも長い冬の冬眠から目覚め、動き出す時期です。

クマは、エサを探すのに夢中で、下を向いているため、人間の存在に気づくのが遅いです。

この時期、登山や山菜取りなどで山へ入られる方が増えます。

山へ入られる際は、必ず鈴やラジオなどの音が出るものを携帯して、クマに人間の存在を知らせてあげてください。

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登山道や遊歩道の入り口に、クマに出会わないための対処方法を記入した看板を設置しました。
是非、参考にしてみてください。

大嶋

信州ツキノワグマ研究会の報告会

先週末、松本で開かれた信州ツキノワグマ研究会の報告会に参加してきました。
信州ツキノワグマ研究会の皆様には、普段から活動に対するアドバイスをいただいているほか、軽井沢町におけるクマの被害対策を始めた頃にはクマの捕獲など、野外での作業も全面的にバックアップしていただいた経緯があります。

散り際

今回の「なぜ、こんなにツキノワグマの大量出没が起きるのか?~2014年の現状と今後の課題と対策~」と題した報告会では、長野県における状況と課題、塩尻市にある牛舎の状況についての報告があり、私からは、対策によるクマ出没状況の変化について事例紹介させていただきました。

パネルディスカッション

牛舎の飼料やカキの実、ゴミなどがクマを引き寄せてしまう事例の報告や、人身事故が多く起きている地区にはもしかするとクマを誘引するものがあるのではないか、という報告などを興味深く聞かせていただきました。
大量出没年には「クマ棚」のできる木の数が増え、種類の比率が変わるという報告からは、それぞれの年に食べ物を一生懸命に探すクマの姿が垣間見えました。

自然が豊かな長野県で、隣人のような存在のクマと付き合っていくために、住民、行政、研究者・・・それぞれの立場でできることは何でしょうか。
私たちにできることは何だろう、と改めて考えるきっかけをいただきました。

松本城

  玉谷

冬眠穴調査の意義

こんにちは。
昨夏、ピッキオでツキノワグマの調査や被害対策に携わっていた大村と申します。
今年の夏も働かせていただくことになりました。よろしくお願いいたします。

4月上旬、クマの冬眠穴調査に参加してきました。
この調査の一番の目的は仔の有無を確認することです。クマは冬眠中に仔を出産するため、冬眠穴の出入口に自動撮影カメラを仕掛けるのです。
仔連れであることがわかれば、そのクマに対して注意を払うことや、好ましくない行動が仔グマに伝わらないようにするため、優先して追い払いを行うことなど、対策面に活かすことができます。また、カメラの映像からは冬眠中のクマの新たな一面を見ることができるかもしれません。

絞り込み

クマがいる場所を特定するため、電波を頼りに山中をひたすら歩き回ります。
調査当日は気温0℃と、この時期にしては寒い日でしたが、急崚な地形と雪というコンディションの中でアンテナを振りながらの山登りとなったため、汗だくになりました。

場所を絞り込んだ先には見事な岩穴(写真内中央)がありました。

2物件

しかし、さらによく調べたところ、実際に冬眠していたのは岩穴ではなく、隣にあったヒノキの根元(写真内赤丸)でした。
私から見れば、岩穴の物件の方が居心地良さそうに見えるのですが、どういう基準で選んでいるのでしょうか。
ほかのクマが先に入っていたとか・・・?

カメラのデータはクマが穴から出た後、5月下旬頃に回収します。
今年は何頭のクマが誕生したのでしょうか?
データの回収が楽しみです!

  大村

イオン 幸せの黄色いレシートキャンペーン贈呈式

イオンモール佐久平店の「イオン幸せの黄色いレシートキャンペーン」贈呈式に参加してきました。
(http://www.aeon.info/environment/yellow/)

AEON.jpg

イオンで買い物していただいたお客様からのご寄附を、ピッキオでは浅間山麓に生息するツキノワグマの生態調査に活用させていただき、科学的に根拠のある対策を進めていきたいと思います。

ピッキオへのご支援を、今後ともどうぞよろしくお願いします。

大嶋

サーモグラフィの登場

こんにちは。
昨年、クマチームのスタッフとして勤務しておりました岡田と申します。
今日お伝えするのは、3月6日にボランティアとして参加した冬眠穴調査の様子です。

この時は、日本獣医生命科学大学の先生と大学院生も一緒で、冬眠穴で過ごすクマを穴の外からサーモグラフィで撮影し、体温が認識されるかどうか実験しました。

サーモグラフィ

山にはまだ雪が残っているので、スノーシューを履いて出発!
サーモグラフィやその他の道具が入った箱はとても重いのですが、さすが調査慣れしている大学院生さん、何も言わず箱を背負い、淡々と雪道を登っていきます。

雪原を進む

電波の受信音をもとにしばらく歩いたところで、スタッフの方が穴を特定!
テクニックや経験によって、短時間で穴を特定するスタッフの方の腕には感心させられます。
いつか私も・・・!!

ハニー

冬眠穴を特定したところで、サーモグラフィの出番です。
穴の外の平らな場所にサーモグラフィを固定し、スイッチオン。

他にセンサーカメラも設置しました。
クマが穴から出たら、回収して写真を見るのが楽しみです。

設置

翌日、サーモグラフィを回収したスタッフの方によると、残念ながら何も映っていなかったそうです。
冬眠穴は内部で屈曲していて、クマは陰の部分にいたのかもしれません。

また挑戦してほしいです。
個人的には次回の調査に同行するのが楽しみです。
お疲れ様でした!

  岡田

”冬眠壁”

日本獣医生命科学大学の半澤と申します。
昨年の夏の実習に続き、ツキノワグマの冬眠穴調査に参加するため、浅間山麓へやってまいりました。

この調査の内容は、クマに付いている発信器からの電波を頼りに冬眠穴を見つけ出し、出産の有無を確認するため、メスグマの冬眠穴の前にセンサーカメラを設置するというものです。
私は三日間、調査に参加しました。

初日と二日目は、太ももまですっぽり埋まってしまうような雪山を7時間近く登り続けたのですが、結局、冬眠穴を見つけることはできませんでした。
長寿のそのクマは”森の主”として、人間には簡単に居場所を教えてくれないのかもしれません・・・

テレメon雪渓

最終日は気を取り直して、別のメスグマの冬眠穴を探しに行きました。
同じ山なのに斜面の向きによって雪の量が全く違うことを知り、道中ではキツネの親子や古いクマ棚の跡、シカが木の皮を食べた跡を見つけることができました。

シカ食痕

そして探し続けること4時間、ついにクマの居場所を発見しました!

発見

しかし、それは正直に言って、私がイメージしていた冬眠穴からはかけ離れたものでした。
なんと、クマは倒れたダケカンバの根元で、丸見え状態で寝ていたのです。
もはや冬眠穴というより“冬眠壁”でした。
本当に驚きました・・・

このような調査をしていて楽しいところは、なんといっても野生動物達が暮らす森に自分がこっそり入っていくようなワクワク感です。
そして、発信器からの電波をもとに、地形やその動物の状態を推理しながら少しづつ予測場所を絞っていき、やっと見つけた時の感動と、「あーこういうことだったのか!」という納得感・・・もうたまりません。

三日間の調査を通して、改めて野生動物の魅力に気付かされ、彼らのことがいっそう好きになりました。
今後も動物たちとの出会いを求めて、色々なところを飛び回りたいと思います。

  半澤

冬眠穴の謎

こんにちは。
昨年の夏にスタッフとして勤務しておりました岡田です。
先日はクマの冬眠穴調査に参加しました!

クマの冬眠穴の種類はさまざまで、大木の中にできる空洞、岩場、そして木の根っこなどがあります。
今回の冬眠穴はどんなものなのか?
勤務中、捕獲に立ち会い、追跡していたクマということもあり、強い関心を抱いて調査に臨みました。

手持ちのアンテナで電波を辿り、時折、雪に足を取られながらも、尾根を越え谷を越え・・・

筋トレ
(写真)雪上を歩くのは良い筋トレ!

着いた場所はゆるい谷間なのですが、なんとも不思議。
周りの木はちゃんと立っているのに、その谷間だけ、一本残らず何十本もの木々が倒れていたのです。

風倒木の谷
(写真)想像もできないような突風が吹き抜けたものと思われます

先ほども言いましたが、クマは木の根っこに出来た空間を冬眠穴にすることがあります。
とすると、この何十本もある倒木のどれかの根っこにいるのかも?

しかし、倒木は何本も重なり合っているため足場が悪く、さらに地形や冬眠穴の向きに電波が影響を受けているのか、受信の強弱が激しく、クマの位置をなかなか絞りこめません。
あっちでもないこっちでもない、とクマがいる可能性を消去法で潰している間に日没が近づき、タイムアウトとなってしまいました。

私が軽井沢をあとにした翌日も他のスタッフが再度挑戦し、より強い電波を受信する場所まで到達したものの、冬眠穴を見つけることはできなかったそうです。
一体、クマはあの不思議エリアのどこに隠れているのでしょうか?

謎は深まるばかりですが、だからこそ、絶対解明したいです!!
再挑戦する際には、是非また同行させていただきたく思います。

  岡田

【渡米リポート】タマからもらった深い愛

私、田中は一昨日(4月2日)、残念ながら一人で帰国しました。

みなさまには大変ご心配をおかけしました。

タマと一緒に戻ってきて、「さあこれから!」というはずが、何とも歯がゆい限りです。

しかし、Wind River Bear Instituteに滞在し、タマと過ごしたこの12日間。
素晴らしい愛情をタマからもらいました。

タマを日本に連れて帰ることができないという連絡が検疫所から入った瞬間、
私は放心状態で、朝まで床に倒れ込んでいました。

そんな私の傍にタマがすっとやってきて、一晩中、寄り添って眠ってくれました。

タマはキャリーさんが床で寝ていても、一度も寄り添って寝たことはないそうです。

私はタマを撫でながら、どれほど救われたことか。
本当に深い結びつきと愛情をもらいました。

そして、タマとのしばしの別れの日。
タマと一緒に散歩し、思いっきり遊び、抱きしめ、語りかけました。
言葉は通じませんが、心はすでに通じ合えていると確信しました。

そして、これがそのときのショット。
last walk2

タマは笑顔!?で送り出してくれたような気がします。

滞在中の様子は追ってレポートしたいと思います。

ベアドッグハンドラー 田中

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「次世代ベアドッグ導入プロジェクト」は、個人や企業・団体など、
多くの皆さまのご支援により行われております。
patagonia-logo.png イオン環境財団ロゴ 永井農場ロゴ

ベアドッグ来日延期のお知らせ

今春に予定しておりました、ベアドッグの「タマ」と「ナヌック」の来日が
延期になりましたため、お知らせいたします。

予定ではタマが4月、ナヌックが5月にアメリカより来日することになっておりましたが、
アメリカのベアドッグ育成機関Wind River Bear Instituteの手違いで、
検疫に必要なマイクロチップが適切な時期に挿入されていないことが明らかになり、
やむなく延期することになりました。

検疫の規定により、来日は2015年秋となる見込みです。
具体的な日程が決まりましたら、改めてHP等でお知らせしてまいります。

ベアドッグの導入にあたり、ご支援をいただいた皆様には、
今少しお待たせすることになり、心苦しいかぎりですが、
ご理解を賜りますよう、お願い申し上げます。

  玉谷