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冬の間にしておきたいこと

こんにちは。玉谷です。
軽井沢では木々の葉が散り、冬を迎える準備が整いました。
この先、雪に覆われてしまうことを思うと、陽だまりの落ち葉がいっそう暖かく感じますね。

最近は、発信器を付けたクマが冬ごもりを始めたかどうかを知るために、アンテナを持って電波の受信を試みています。
しかし、浅間山には旧噴火口の大きな窪地があります。
クマがそこにいると、山麓では電波を受信できません。

今日は、行方不明のクマを探しに、外輪山に登ってみました。

Saku_bonchi.jpg
八ヶ岳との間にある佐久盆地の雲海が晴れてきたところです。

トーミの頭で受信機の周波数を11歳のメスグマに合わせると、「ピッ、ピッ」と音が鳴りました。
アンテナの延長線上の崖にいるようです。

Yayoi.jpg

このクマは住宅地のそばで生活しており、金網フェンスを越えて水源地に入ったり、イノシシのわなで捕まってしまったりと、人間から近い場所にいることがあります。
しかし、昨年も一昨年も秋の終わりになると、ふっといなくなり、不思議だなあと追跡してみると、旧噴火口まで登って冬ごもりをしているのでした。

今年は11月18日に小学校の裏山で確認されて以来、行方不明になっていました。
小学校の裏から目の前の崖までは直線距離で8km、1000mの標高差があります。
私からすれば二つの場所はまったく違う環境で、この場所で再会する(電波を受信する)のはやはり意外な感じがするものでした。

しかし、このクマにとっては季節によって使う場所を選んでいるだけのことで、発信器を付けるまでもきっと同じように過ごしてきたのでしょう。
夏の間はともすると、問題個体か否か、という人間寄りの基準でクマを見がちで、私が意外な感じを受けたのは、それにとらわれているからではないかと反省しました。

冬の間は雪の山で春を待つ彼らの存在をそのまま感じよう。
そうして、目線の偏りを正しておこう。
このように思いました。

Mt Asama

  玉谷
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