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クマ棚ロード③

クマ棚を探す時は上を見て歩く。
これは当たり前ですが、折られて落ちた枝を見て、頭上のクマ棚に気づくこともあるのです。

落ちた枝

直径5cmくらいの枝なら折られてしまいます。
すごい力です。

折られた枝の先をよく見ると、ドングリの台座である「殻斗」がいっぱい付いています。
この木は豊作でした。

殻斗がいっぱい

ところで、私が見たところ、不作の木には登った気配がなく、クマ棚もつくられません。
不作の木には本当に登っていないとすれば、クマはどうして豊作、凶作が分かるのでしょう。

私たちは、双眼鏡を使って、やっとドングリのなり具合を見ています。
視力が悪いと言われるクマに、枝先のドングリが見えるのでしょうか。

地面に落ちているドングリを見て、木に登るか登らないかを判断しているのでしょうか。
→しかし、クマ棚は、ドングリがまだ緑色をしていて、下に落ちない時からつくられます。

得意の嗅覚によって、ドングリのなり具合による木のにおいの違いを感じ取っているとか。
→そもそも、においは出ているのか。

第六感!?・・・

いやいや、一度、クマが木を選ぶ様子を観察してみたいものです。

  玉谷
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クマ棚ロード②

残った紅葉を木枯らしが吹き飛ばしていくと、クマが樹上で実を食べた跡である「クマ棚」が見えてきます。
今年はコナラのクマ棚が多いようです。

大きなコナラにクマ棚3つ

軽井沢周辺の代表的なドングリの木であるミズナラとコナラを比べると、ミズナラの方が2回りほど大きな実を付けます。
ミズナラとコナラがあれば、クマは量を確保できるミズナラを選ぶのではないかと思います。

ミズナラの立派などんぐり

確かに今年はルート沿いで、ミズナラのなりが芳しくありませんでした。
クマはしかたなく、コナラの木に登ってドングリを食べていた、そんな気がします。

しかし、何かが不作であっても、毎年、冬眠前のクマの食欲を満たすほどの実りがある軽井沢の森は実に豊かだと思います。
もっともクマからすれば、森に養ってもらえるだけの頭数が「自然に」生きているということなのでしょうが・・・。

今日で3回目の雪化粧

この辺りでは、浅間山に3回雪が積もると平地(それでも標高は1000mあります)にも雪が降ると言われます。
冬を迎える準備はもうお済みですか。

  玉谷

クマ棚ロード

最近ブレットと歩いた道で、超過密にクマ棚ができている場所を見つけました。

約1.5kmで、確認できる(道脇100m程)範囲で約50本に約200個のクマ棚がありました。
樹種は9割以上がコナラだと思われます。

クマ棚ロード1

軽井沢に来て11年。
秋にこの道を何度も歩いていますが、今年は一番のクマ棚の多さです。

クマ棚の存在を知らない方も、一度目につき始めると「な、なんだこれは・・・」と、違和感を覚える空間になっています。

クマ棚ロード2

木の袂では、しっかり落とし物も・・・

クマ棚ロード3

今年は浅間山麓(奥山)のミズナラが凶作である一方で、周辺の別荘地や住居地でクリが豊作だったため、それらを求めて出没したクマがいました。

私たちも事前の堅果類(クリ、コナラ、ミズナラ等)の豊凶調査でこの状況を察知したため、状況を周知する看板をたくさん設置しました。

看板

いつも秋に浅間山麓にいる発信器を付けたクマたちは、ほとんど全て碓氷峠や霧積方面に移動しました。

コナラは、豊凶のムラがブナやクリ、ミズナラよりも少なく、毎年、安定して実を付ける感じがあります。

今年は奥山のドングリの凶作が引き金となり、コナラの木が多いこの場所を知る(未標識?)クマたちが定着しながら毎日のように食べていたのかもしれません。

クマは樹上空間を利用する動物。(イノシシには食べられまい?!と)自分の特技を活かして実が落ちる前に一生懸命木に登り食べていたのかも知れませんね。

田中&ブレット

「どんぐり返し」の準備

小学生が登下校中にどんぐりを拾い集める→畑に蒔いて苗を育てる→カラマツの単一林に植える→小学生が・・・
軽井沢町の「どんぐり運動の会」では、この運動を20年間以上も続けています。

先日の11月3日、熊谷、玉谷で、どんぐり蒔きに参加してきました。

どんぐりいろいろ
ドングリは芽が出てみないと分からない。
大きさで選別しないのは、当会のポリシーだそうです。

蒔く
文化の日に思います。
町の「文化」と呼べるのでは?

落葉松黄葉
カラマツが黄色くなると、紅葉もそろそろ終わり。
皆様、来年の春の「どんぐり返し」で、またお会いしましょう・・・。

  玉谷