教育

その日、あるメスのクマに付けた発信器の電波を、別荘地と住宅地に挟まれた森で受信しました。

電波の強い方向にゆっくりと接近していくと、藪の向こうで身を隠しながら、こちらの様子を伺うクマを発見しました。
昨年までであれば、どんどん距離をとって逃げていくはずが、なぜかその場から動かず、気配を消そうとしていました。

母グマ


よく見ると、そのクマの隣のカラマツの木では、10mほどの高さでじっと耐えている仔グマが・・・
母グマになったそのクマは、自分の逃げたい衝動を抑えて小声を出し、木の上にいる子供へ

「人間が来たからそのまま隠れてて!」

と、注意を促しているようでした。



しばらくすると、母グマは森の奥へすっと逃げていきました。
親子がはぐれないように、追いかけずに静かに見ていると、子グマは

「置いてかないで~」

と言っているかのように、ニャーニャー鳴きながら、木から下りて来ました。


仔グマ


その後、子グマは必死で母親の後を追いかけたのでしょう。
親子は国有林の広い森まで移動しました。


このクマは森林のきわを利用する傾向にあり、今後、また別荘地周辺に戻ってくるとは思いますが、その度にベアドッグや鈴などを使って追い払いを行う予定です。

子グマは母グマの行動を見て、学習する部分が大きいと思います。
人間の気配を感じたら逃げることや、居心地の悪い場所を母グマから学び、私たちとの共存が可能なクマに成長してほしいです。


熊谷
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トウモロコシの季節がやって来ました

梅雨が早めに明け、トウモロコシは夏の太陽をいっぱいに受けて、ぐんぐん生長しています。
実が熟し、クマにとってはたまらないであろう、甘い香りが漂い始めるのも時間の問題です。

夏のトウモロコシ畑
(写真)軽井沢は夏らしい日が続いています

クマからトウモロコシを守るには、電気柵が有効です。
電気柵のワイヤーには微弱な電気が数千ボルトの電圧で流れており、触れるとショックが来るしくみになっています。
もともとは家畜が外に逃げ出さないようにつくられたものを、ここではクマが畑の中に入って来ないようにするために使っています。

昨年の秋、「循環型農業」で知られる東御市の永井農場さんから、人とクマの共生に役立ててほしいと、電気柵を贈与していただきました。
先日、追分地区の畑に設置したのは太陽光発電をする機種で、充電することにより、夜も電気を流します。

草刈りが大事
(写真)草を刈って漏電しないようにすることが大事です

トウモロコシをクマから守ることは、クマを守ることにもつながります。
8300V
(写真)8300ボルト

ピッキオでは、電気柵を貸し出して効果を見ていただいたり、設置のお手伝いをしたりしています。

また、軽井沢町では電気柵の購入・設置に対する補助を実施しております。
補助に関する詳細は、下記までお問い合わせください。

●軽井沢町 観光経済課 農林係 0267-45-8572

  玉谷