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巡回ルート 紅葉だより

先日、豊凶調査で小瀬に行ってきました。
沢の紅葉は、赤や黄色、オレンジ色など色彩も複雑で奥行きのある美しさを感じます。
ザクザクと落ち葉を踏みしめ、林道を進みます。


笹とカエデとミズナラのコントラストがとても綺麗だったので一枚。

小瀬


紅葉は今がピークです。


そして、27日は浅間山に初冠雪を確認しました。
山頂付近は、べったり雲が張り付いています。

一瞬の雲の切れ間

写真はチェリーパークラインからの高峰です。

高峰



散策に、カメラと鈴をお忘れ無く。


熊谷
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・・・NHK生中継・・・

18日午前7時。
野鳥の森入り口近くに設置している野生動物対策ゴミ箱の前で撮影が行われました。


ご覧になられた方もいらっしゃいますでしょうか?
NHK「おはよう日本」生中継で紹介していただきました。

北海道ご出身の高鍬 亮(たかくわ りょう)アナウンサーは、冬眠のメカニズム解明の研究にも立ち会ったそうで、クマのことをとてもよくご存じです。


最後にスタッフの方たちと記念撮影。


中継のあと


早朝よりありがとうございました。

熊谷

ベアドッグの「ブレット」がテレビに出ます

ピッキオの重要なスタッフである、ベアドッグの「ブレット」の活躍がテレビで放送される事になりました。

ベアドッグとは、クマのにおいを嗅ぎ分けて居場所や移動経路を察知したり、
大きな声で吠えてクマを追い払ったりする犬です。
特別な訓練を積み、アメリカでは警察犬と同じように「職業犬」と位置付けられています。

現在、日本で活躍するベアドッグは1頭だけ。
その貴重な1頭がピッキオの「ブレット」です。


 【放送日】  10月15日(金)
 【放送番組】 長野朝日放送「abnステーション」18:17~18:55のどこか


残念ながら放送は長野県内だけですが、ご覧いただければ幸いです。

果敢に吠えてクマを追い払う姿を、皆様にお見せする事ができると思います。


春山

大きなミズナラの木の下で…

先ほど、豊凶調査に行ってきました。
ドングリやクリなどの堅果類は、クマが冬眠をするとき皮下脂肪を蓄えるための大事な食料です。豊凶調査の結果はクマの行動予測の参考になります、今年は例年より少し早い時期から調査をはじめました。

今回はピッキオ事務所より程近い、小瀬林道沿いの指標としているミズナラ10本の状態を確認していきます。
さて、今年の結果やいかに…

コドラート


1m×1mの範囲内に何粒落ちているかを数えていきます。
この場所においては並作といえる結果でした。

また、双眼鏡で枝先に付いている実の様子も参考にします。

目視


この調査、時期を見計らって行うタイミングが重要です。あまりもたもたとしていると、地面に落ちたドングリはネズミやリス等の小動物がすぐに持っていってしまいます。
また森の中を歩いていると、イノシシが食べ物をあさった跡が、これでもか!というぐらいたくさん見られました。


寒さ厳しい冬に備えるため、森の住人たちは皆必死です。

熊谷

頂いたご質問への返答をご紹介します

今日は、お問い合わせ頂きました内容の一部をご紹介したいと思います。

◆質問1
【過去に発信機を付けて放したクマが再度危害を加えることはありませんでしたか?】

我々がクマの被害対策を始めて、この秋でちょうど10年になりますが、
現在のところ、発信器を付けたクマが人身事故を起こした事は一度もありません。
もちろんこれからもそうあって欲しいと思い、我々は昼夜を問わず、日々、クマの監視・追い払いを行っている訳です。

しかしながら、軽井沢の様に自然が豊かな場所では、まだ発信器の付いていないクマもいます。
発信器がついている個体も、山の中までは行動監視を行っていません。
山の中など、クマが居る場所に行かれる際は遭遇事故を防ぐために、
「山はクマの住みかであり、人がクマのエリアにお邪魔しているんだ」
という意識を持って、音の出る物を持ち、周囲の気配に気を付けて歩いて頂くとありがたいです。

なお先日、9月27日に軽井沢町町内で人身事故が発生しました。
この事故を起こしたクマは発信器をつけていないクマでした。
現在、事故現場周辺に5つの檻を設置し、捕獲努力に努めています。
この件については情報を整理し、改めてお知らせしたいと思います。


◆質問2
【なぜ発信器をクマに付けるだけで、捕獲しないんですか?】
【発信器を付けて再度現れて被害があってから捕獲するんですか?】

まず我々の行っている事を簡単に説明させていただきます。
我々は常に檻を設置してクマを捕まえる努力を行っています。
檻で捕獲したクマに発信器を付けることで、そのクマの居場所が分かるようになり、追い払いなどの対策を行うことができるようになるのです。
クマの居場所を知って対策を行うことは、軽井沢のように、森林の中に人間の生活エリアがあるような場所では特に有効です。

発信器を付けて行動を把握することにより、我々と共存できるクマなのか、難しいクマなのかを判断することができます。
対策を行った上で共存が難しいと判断されたクマは、駆除せざるを得ません。
さらに、初めて捕獲されるクマでも、
『そのクマの行動に問題があり、被害を出す可能性がある、もしくは被害を出しているクマ』
だと判れば駆除を行います。

繰り返しになりますが、発信器を付けるということは、命の重みを受け止めて無駄な駆除を避ける、つまり、加害個体を特定して被害を減らすという目的で行っています。
野生動植物の地域生態系の保全を行う一方で、
『クマによる被害をなくすこと』
も我々の掲げている目標であるのです。

CIMG8717.jpg
クマの捕獲作業の風景:発信器やマイクロチップを装着し、体を計測したりします

これらの質問は、NPOピッキオやビジターセンターのHPにお問い合わせいただいた内容です。
言葉足らずとは思いますが、少しでも皆様のご理解を頂ければ幸いと思います。
我々も皆様のご意見を真摯に受け止め参考にし、ご意見を頂ける事をありがたく思っておりますので、疑問や質問などがございましたらお寄せ頂ければ幸いです。

春山