インターンの中池です

私は、大阪コミュニケーションアート専門学校からインターンで来ています中池達郎と申します。

これまで軽井沢であった体験をご紹介いたします。

【クマフン発見!(7月11日)】

 通報があり行ってみるとクマの糞が道に落ちていました。
 見た感じではなかなか大きく、ブツブツと実のようなものがたくさん混じっていました。

 この実はヤマグワという木の実で、たくさんなっていました。
 少し黒っぽいものが甘くて美味しいんですよ。

 フンの匂いも嗅いでみました。
 少し酸っぱい感じの匂いです。

 ツキノワグマは雑食性ですが、あまり肉を食べないので、きつい匂いがしないんでしょうね。
 

【恐怖の出来事(7月20日)】

 
 夜私と玉谷さんは一頭のクマを追っていました。
 それが起きたのは、追跡をはじめて2時間ぐらいした時です。
 
 車の受信器のシグナルが一番強くなったところで車を停めました。
 窓を開け、外をライトで照らしながら耳を澄ましてみました。

 すると… ガリッ!ガリガリ!と凄い音が鳴りました。
 
 しかし、そこは少し斜面になっているので、音の主の姿は全く見えません。
 音が鳴った時の車との距離は5mほど。とりあえず窓は閉めました。

 そしてまた少し窓を開けてみると、また、ガリ!ガリ!…

 クマが怒っているんじゃないかと思いました。
 たしかに2時間も追い続けているんですから。

 玉谷さんも「こんなに近づいたのに逃げないで、こんな音を立てるクマはこれまでいなかった」と言われています。まずは一旦その場を離れることにしました。

 翌朝、現場に行ってみると、音がした場所にはバキバキに噛み砕かれた木がありました。
 それだけでもびっくりしたのですが、中から「ブーン」という音が聞こえてきます。

 …全ての謎は解けました。クマは威嚇していたのではなく、ただただハチの巣をとりたかっただけなのです。

 「おまえはプーさんかい!」少し可愛くも思えました。

 クマも大好物を目の前にすると、周りが見えなくなるみたいですね。

インターン 中池達郎


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やぶ刈りボランティア募集

みなさま こんにちは。上池です。

クマが出没する地域の安全を確保するために、国有林のやぶ刈りを下記日程でおこないます。
ご協力いただけるボランティアの方を募集中です。
ぜひご参加くださいませ。

と き:2009年8月2日(日) 朝8時から (様子を見ながら)昼過ぎまで
持ち物:タオル、飲み物、昼食、軍手、(道具は貸し出します)
服 装:長そで、長ズボン、帽子、底の厚い靴(長靴がお勧めです)
集合場所:8時の方は 大日向公民館駐車場
       8時以降の方は 現地

刈り払いチラシ


作業内容:
道路脇にある茂みを、5~10m刈り払い、見通しを良くします。
そうすることで、クマが隠れる場所をなくし、ばったり遭遇する危険を減らすためです。
また、台風で倒れた樹木を丸太切りし、運びやすくします。

場所は軽井沢町の大日向、追分、浅間台地区の境界にある国有林。
小学校のすぐ裏手であり、林の横の道路は通学路にもなっています。
しかし国有林は浅間山からずっと続いており、今回やぶ刈りをするその場所は
まさにクマの生息地の最前線であり、人の生活圏との境界のような場所なのです。

ぜひみなさまのお力をお貸しいただけたら幸いです。
ご興味のある方、ご参加いただける方は下記までご連絡ください。

ピッキオ事務所:0267-46-3818
担当:上池 久美子
E-mail:info@npo.picchio.jp

よろしくお願いいたします。



上池

『平成 熊あらし』上映会のお知らせ

暑中お見舞い申し上げます。
平素より当団体の活動にご関心を寄せていただき、誠にありがとうございます。

この度、東京にてツキノワグマに関連した映画『平成 熊あらし ~異常出没を追う~』が上映されますので、お知らせいたします。

熊あらし(表)

『熊あらし』では、多くのクマが人里に出没した2006年を軸にして、彼らの生態や被害対策の実情、マタギの方の語りなどを記録し、クマ問題解決の糸口を探ります。

途中、ピッキオの活動が紹介され、軽井沢のクマ、No.31♀「フクヨ」やNo.39♀「クロス」の親子も出てきます。

熊あらし(裏)

7月31日(金)、8月6日(木)、7日(金)が文京シビックホール、8月8日(土)が四谷区民ホールです。
是非、ご覧ください。

最後になりましたが、避暑地より、皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます。

  平成21年盛夏
  玉谷

はじめまして。インターンの蓬莱(ほうらい)と申します。

はじめまして。
蓬莱(ほうらい)と申します。
7月9日から7月29日までの日程で、野生動物保護管理のインターンで参加させてもらっています。

まだ始まって数日なので、見ることすることが全て初めてでまだ正直戸惑っています。
先日、熊のオリの設置のお手伝いをさせて頂きました。

オリと聞いて四角い格子の入ったものを真っ先に想像したのですが、
実際は円筒形の形をしたものでした。

聞くところによると、できるだけ熊を傷つけないような安全な空間にしているそうです。

人間にとってはかなり狭い空間ですが、熊は方向転換ができるのです。
同じインターン生の中池が中に入っていましたが、
ほとんど這って動いていました

そのオリ80kg近くあるのですが、それを4人で持ち上げて移動させました。
もう重いのなんの!
これを普段2人でやっているというからオドロキです。

何せ設置するのは比較的水平な場所でも、そこまで持っていく道が坂やら茂みやらでもう大変! 
涼しい軽井沢でこんなに汗が出るものかというぐらいでした。
これは痩せる!

しかしその日熊は見られず、
「いつ見られるのだろう?」と思っていたら、その2日後。

イク


オリにかかっていました!
まだ大人に成り立ての女の子です。
その日のうちに電波を発する首輪を付けて放獣。
名前は登録ナンバーの59にちなんでイクとなりました
早くも1頭ですからね。
帰るまでにどれだけ見られるか楽しみです!

親子グマの捕獲

7月6日から7日にかけて、ツキノワグマ「ヤチヨ」(8才)が再捕獲されました。

ヤチヨは2006年の9月7日にイノシシの檻で錯誤捕獲されたメスグマで、その後の追跡によって、群馬県の霧積方面から軽井沢町の三笠や小瀬にかけてを生活域としていることが確認されました。
2007年には2頭の子グマを出産し、軽井沢の森で子育てをしていたことが観察されています。

2008年の春以降、発信器の故障によって追跡できなくなっていましたが、今回の捕獲地点は前回確認された生活域の中にありました。
やはり、大人のメスグマは土地に対して保守的な傾向が強いようです。

美グマ「ヤチヨ」

再捕獲された際、檻の周りには2頭の0才子がいました。(2頭ともメスでした。)
そこで、さらに6基の檻を仕掛けて子グマたちを捕獲し、3頭を同時に放しました。
発信器などを装着する間、クマたちには負担をかけましたが、その後の観察によって、再び親子で行動していることが確認でき、ホッとしています。

檻の中で子グマはごくごくと乳を吸っていましたが、その勢いはヤチヨの乳頭周辺の毛が擦り切れていたことを納得させるものでした。

子育ての苦労

ヤチヨの体重は前回捕獲時の70.5kgから49.5kgに落ちていました。
今回は食べ物の少ない夏場ということもありますが、子グマを2頭育てるということは、母グマにとって相当に大変なことなのだと思います。

しかし、子育てにかける一生懸命さが、人間にとっては危険な行動となることもあります。
ヤチヨには居場所が詳細にわかるGPSの首輪を装着しました。
軽井沢の森で暮らす親子グマを、しっかりと見守っていきたいと思います。

  玉谷

黒くて強くて甘いもの好き

野鳥の森のクワの木を見てきました。
まだ赤い実もありますが、ほとんどが黒く熟して食べ頃を迎えていました。
夏がやってきましたね。

クワの実

一つ一つは小さいですが、一度にたくさん食べられます。

クワの木

毎年、クマが実を食べに来る木を見たのですが、今年はまだ来ていないようでした。

こうして、クマが来ているか、来ていないかをワクワクしながら見回る感じ・・・。
これは何かに似ています。

そうでした。
子供の頃に、樹液の出ている木を回ってカブトムシやクワガタを探した、あの感じに似ているのでした。
木の幹に黒くて光るものを見つけた時の感激は、今でも思い出すことができます。

クワつながり

カブトムシとツキノワグマ。
どちらも黒くて強い動物です。
そして、甘いものが好きなところも同じです。

私のあこがれる相手には共通点があるのだなあ、と妙に納得してしまいました。

  玉谷

厳しい現実

7月1日、ツキノワグマNo.56の白骨死体を発見しました。

No.56死亡確認


No.56は6月23日に矢ヶ崎山の西麓で保護されました。
体重4.2kg、0才のメスグマでした。
捕獲地点の近くにあるゴルフ場で、数日にわたって目撃されていた「小さいクマ」だったと思われます。

この時期は母グマと一緒にいるはずなのですが、何らかの事情で離れ離れになってしまったようです。
母グマからは、自然界で生きる術を十分に教わっていないはずです。
放獣すべきか、引き取り先を探すべきか、悩みました。

結局、糞に入っていたサクラの種に自活の可能性を賭けました。
No.56はこちらを振り返りながら、霧の向こうへ走っていきました。

サル用の小型発信器は、森へ放した翌日に1km、翌々日に2km移動したことを知らせてくれました。

この間、日本獣医生命科学大学にDNA鑑定を依頼しました。
周辺のメスグマと親子関係にあることが分かれば、No.56を再度捕獲して、合流を試みようと思いました。

・・・

死体の周辺には、成獣のクマの足跡がたくさん付いていました。
海外の報告によると、子グマの死亡要因としてオスグマの存在は小さくないようです。
山の中は怖くて、ゴルフ場しか行く場所がなかったのかもしれません。

  玉谷