ご来場ありがとうございました
11月12日(土)の「真田のクマを語る集い」には、真田地域の内外から約100名の方がいらっしゃいました。
ご来場、ありがとうございました。

長野大学環境ツーリズム学部の高橋一秋先生による基調講演「私たちが自然環境から受けている生態系サービス」に続き、真田町猟友会長の佐藤五郎さん、信州ツキノワグマ研究会の浜口あかりさんをパネラーに迎えて、パネルディスカッションを行いました。
狩猟について、防除について、普及啓発について、追跡調査について・・・
クマと共存するための具体的なヒントが出てきました。

お昼からは、佐藤猟友会長とやまぼうし自然学校さんの合作となる熊汁をおいしくいただきました。
シカの角などを使ったクラフト体験コーナーもあり、真田地域の自然のめぐみを体感していただけたのではないかと思います。

長野県PRキャラクター「アルクマ」も登場し、子どもたちは大喜び。
そして、我らがベアドッグ「タマ」とハンドラーの田中も会場に駆けつけました。

クマや真田地域の自然、そこに携わる方々の魅力を再発見する一日となりました。
クマと折り合いをつけるためのとりくみを後押しする力になれば、主催者としてこの上なく嬉しいです。
最後になりましたが、イベントの準備や運営を手伝っていただいたボランティアの皆様、本当にありがとうございました。
この場をお借りして御礼を申し上げます。
*このイベントは『長野県地域発元気づくり支援金』の助成を受けて実施しました。
ピッキオ 玉谷
ご来場、ありがとうございました。

長野大学環境ツーリズム学部の高橋一秋先生による基調講演「私たちが自然環境から受けている生態系サービス」に続き、真田町猟友会長の佐藤五郎さん、信州ツキノワグマ研究会の浜口あかりさんをパネラーに迎えて、パネルディスカッションを行いました。
狩猟について、防除について、普及啓発について、追跡調査について・・・
クマと共存するための具体的なヒントが出てきました。

お昼からは、佐藤猟友会長とやまぼうし自然学校さんの合作となる熊汁をおいしくいただきました。
シカの角などを使ったクラフト体験コーナーもあり、真田地域の自然のめぐみを体感していただけたのではないかと思います。

長野県PRキャラクター「アルクマ」も登場し、子どもたちは大喜び。
そして、我らがベアドッグ「タマ」とハンドラーの田中も会場に駆けつけました。

クマや真田地域の自然、そこに携わる方々の魅力を再発見する一日となりました。
クマと折り合いをつけるためのとりくみを後押しする力になれば、主催者としてこの上なく嬉しいです。
最後になりましたが、イベントの準備や運営を手伝っていただいたボランティアの皆様、本当にありがとうございました。
この場をお借りして御礼を申し上げます。
*このイベントは『長野県地域発元気づくり支援金』の助成を受けて実施しました。
ピッキオ 玉谷
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木登り子グマが登場!
軽井沢も連日良い天気が続いています。
というか、まるで夏のような暑さ。
どんどん緑が深まっています。
この頃(5月初旬)、軽井沢の森では冬ごもり中の穴から親子グマがウロウロし始めます。
ピッキオビジターセンターでは、大型連休には多くの森を散策するお客様をお迎えする毎日ですが、
今春からビジターセンターに「木登り子グマ」が初登場!!

子グマと出会った時の対処法を注意喚起していますよ!
子グマは好奇心が旺盛で、人前にふらっと出てきてしまうことがあります。
子グマは小さく、とても可愛いいので、ついつい見とれてしまう…なんて方もおられるようです。
しかし、子グマの近くには母グマがいます。
子グマに近づきすぎると、子を守ろうと、母親が向かってくることがあるので注意が必要なのです。
決して近づかず、どんどん子グマから離れましょう。
また、1~2歳の独り立ちしたクマを見て、「子グマがいたよ!」という通報を頂きますが、
このリアルな木登り子グマを見てもらえば、子グマの大きさも一目瞭然!!
実はこのリアルな剥製...昨年度「東京ガス環境おうえん基金」の助成を受けて製作しました。
ただの四つん這い姿ではなく、自然の中の一コマを切り抜いたような動きのある姿を心がけ、交通事故等で死んでしまった野生動物たちを活用し、軽井沢に暮らす多くの野生動物のの剥製を製作しました。
これらは、主に地元の小学校でのレクチャーで活躍していく予定ですが、
ピッキオビジターセンターでも展示してゆきますので、ぜひ一度会いに来てくださいね。
田中
というか、まるで夏のような暑さ。
どんどん緑が深まっています。
この頃(5月初旬)、軽井沢の森では冬ごもり中の穴から親子グマがウロウロし始めます。
ピッキオビジターセンターでは、大型連休には多くの森を散策するお客様をお迎えする毎日ですが、
今春からビジターセンターに「木登り子グマ」が初登場!!

子グマと出会った時の対処法を注意喚起していますよ!
子グマは好奇心が旺盛で、人前にふらっと出てきてしまうことがあります。
子グマは小さく、とても可愛いいので、ついつい見とれてしまう…なんて方もおられるようです。
しかし、子グマの近くには母グマがいます。
子グマに近づきすぎると、子を守ろうと、母親が向かってくることがあるので注意が必要なのです。
決して近づかず、どんどん子グマから離れましょう。
また、1~2歳の独り立ちしたクマを見て、「子グマがいたよ!」という通報を頂きますが、
このリアルな木登り子グマを見てもらえば、子グマの大きさも一目瞭然!!
実はこのリアルな剥製...昨年度「東京ガス環境おうえん基金」の助成を受けて製作しました。
ただの四つん這い姿ではなく、自然の中の一コマを切り抜いたような動きのある姿を心がけ、交通事故等で死んでしまった野生動物たちを活用し、軽井沢に暮らす多くの野生動物のの剥製を製作しました。
これらは、主に地元の小学校でのレクチャーで活躍していく予定ですが、
ピッキオビジターセンターでも展示してゆきますので、ぜひ一度会いに来てくださいね。
田中
信州ツキノワグマ研究会の報告会
先週末、松本で開かれた信州ツキノワグマ研究会の報告会に参加してきました。
信州ツキノワグマ研究会の皆様には、普段から活動に対するアドバイスをいただいているほか、軽井沢町におけるクマの被害対策を始めた頃にはクマの捕獲など、野外での作業も全面的にバックアップしていただいた経緯があります。

今回の「なぜ、こんなにツキノワグマの大量出没が起きるのか?~2014年の現状と今後の課題と対策~」と題した報告会では、長野県における状況と課題、塩尻市にある牛舎の状況についての報告があり、私からは、対策によるクマ出没状況の変化について事例紹介させていただきました。

牛舎の飼料やカキの実、ゴミなどがクマを引き寄せてしまう事例の報告や、人身事故が多く起きている地区にはもしかするとクマを誘引するものがあるのではないか、という報告などを興味深く聞かせていただきました。
大量出没年には「クマ棚」のできる木の数が増え、種類の比率が変わるという報告からは、それぞれの年に食べ物を一生懸命に探すクマの姿が垣間見えました。
自然が豊かな長野県で、隣人のような存在のクマと付き合っていくために、住民、行政、研究者・・・それぞれの立場でできることは何でしょうか。
私たちにできることは何だろう、と改めて考えるきっかけをいただきました。

玉谷
信州ツキノワグマ研究会の皆様には、普段から活動に対するアドバイスをいただいているほか、軽井沢町におけるクマの被害対策を始めた頃にはクマの捕獲など、野外での作業も全面的にバックアップしていただいた経緯があります。

今回の「なぜ、こんなにツキノワグマの大量出没が起きるのか?~2014年の現状と今後の課題と対策~」と題した報告会では、長野県における状況と課題、塩尻市にある牛舎の状況についての報告があり、私からは、対策によるクマ出没状況の変化について事例紹介させていただきました。

牛舎の飼料やカキの実、ゴミなどがクマを引き寄せてしまう事例の報告や、人身事故が多く起きている地区にはもしかするとクマを誘引するものがあるのではないか、という報告などを興味深く聞かせていただきました。
大量出没年には「クマ棚」のできる木の数が増え、種類の比率が変わるという報告からは、それぞれの年に食べ物を一生懸命に探すクマの姿が垣間見えました。
自然が豊かな長野県で、隣人のような存在のクマと付き合っていくために、住民、行政、研究者・・・それぞれの立場でできることは何でしょうか。
私たちにできることは何だろう、と改めて考えるきっかけをいただきました。

玉谷
クマは手の甲をお皿にしていた!~動物園での撮影秘話~
今年、ピッキオでは東京ガスおうえん基金の支援を受け、子供たちが人と野生動物の係わり方について五感で学ぶことができる教材開発に取り組んでいます。
その中で、野生のクマでは撮影しにくいリアルなクマの行動の撮影にトライしていることは以前のブログでご報告しました。
10月から撮影が始まり、私は軽井沢から茶臼山動物園のテツとミヤのもとに毎週通っています。
この際、私自身も今まで疑問に思っていたクマの生態をテストしています。
そして、いろいろな興味深いシーンが撮影できています。
まず最初にテストしたのは、
クマのイガ付の栗の食べ方。痛くないのかな?
そんな疑問が皆さんもあるでしょう。
なんとクマは匂いでイガの割れ目を探し当て、片方の手のひらでイガを抑え、もう片方の手の爪をわずかな隙間にかけ、イガを上手にパカッとわりました。
クマの手のひらの厚くて硬い皮膚は、私も何度も触れたことがあるので、「あ~やっぱりあの手ひらは栗のイガも大丈夫なんだ。」と納得。口には決して入れませんでした。やはり痛いのでしょう。
しかし、驚きはここから。
彼らは手の甲をなんとお皿に使っていたのです。
写真でもお分かりいただけると思いますが、栗を口の中で半分に割り、半分は口の外に出します。
それを手の甲に乗せているのです。

恐らく野生のクマが樹上で栗を食べる際も、こんな感じで地面に落とさないように食べているんでしょう。また、クマが木の枝を折った際にできるクマ棚は、クマが座るだけではなく、毬を剥ぐテーブルになっているような気がします。
私がいつも山で見るのは、こんな食べあとだけです。

これまで想像の域であった本当のクマの姿を、彼らに教えてもらっています。
これ以外にも、テツとミヤは私が想像していた以上の行動を見せてくれています。
どうやって狭い隙間をくぐるのか?
どうやって自分の体よりも大きな丸太を動かすのか?
蛇が嫌いと言われているが、本当なのか?
などなど、漠然とイメージしていたものを、私にしっかり見せてくれています。
もう一つ驚愕だったのは、その頭の良さ。

この写真を少し説明します。
私は、竹筒の中に蜂蜜を入れて、バリバリと竹を割る「クマの顎の強さ」をとりたかったのです。
テツは私の思い通りのシーン(写真奥)を見せてくれました。
しかし、ミヤはいつまでたっても竹を割りませんでした。
飼育員の方に聞くと、彼女はなんと3年前の経験を覚えていたのです。
3年前に竹筒に餌のペレットを入れて、竹筒を転がすと餌が出るおもちゃを与えていたようです。
彼女は3年前のことを覚えていたのです。
そして、驚きは彼女は竹筒の中の蜂蜜をとるために、
池に竹筒を投げ入れ、それを引き上げ、中から染み出てくる甘い水を舐め始めたんです。
それを繰り返していました。
チンパンジーなどの霊長類が、筒の中に仕込まれた餌を舐めるために、枝などを筒に差し込み、餌を食べるシーンに驚かされたことがありますが、このミヤがとった行動から、改めてクマの学習能力や知能の高さを実感しました。
今回、テツとミヤから教わったリアルなクマの姿.は、撮影した映像を見せながら、子供たちにしっかり伝えていきます。そして、必ずや野生のクマと人との共存に役立てたいと思います。
テストと撮影は今月いっぱい続きます。
テツ、ミヤ、そして茶臼山動物園のスタッフのみなさん、もう少しお力をお貸しください。
田中
その中で、野生のクマでは撮影しにくいリアルなクマの行動の撮影にトライしていることは以前のブログでご報告しました。
10月から撮影が始まり、私は軽井沢から茶臼山動物園のテツとミヤのもとに毎週通っています。
この際、私自身も今まで疑問に思っていたクマの生態をテストしています。
そして、いろいろな興味深いシーンが撮影できています。
まず最初にテストしたのは、
クマのイガ付の栗の食べ方。痛くないのかな?
そんな疑問が皆さんもあるでしょう。
なんとクマは匂いでイガの割れ目を探し当て、片方の手のひらでイガを抑え、もう片方の手の爪をわずかな隙間にかけ、イガを上手にパカッとわりました。
クマの手のひらの厚くて硬い皮膚は、私も何度も触れたことがあるので、「あ~やっぱりあの手ひらは栗のイガも大丈夫なんだ。」と納得。口には決して入れませんでした。やはり痛いのでしょう。
しかし、驚きはここから。
彼らは手の甲をなんとお皿に使っていたのです。
写真でもお分かりいただけると思いますが、栗を口の中で半分に割り、半分は口の外に出します。
それを手の甲に乗せているのです。

恐らく野生のクマが樹上で栗を食べる際も、こんな感じで地面に落とさないように食べているんでしょう。また、クマが木の枝を折った際にできるクマ棚は、クマが座るだけではなく、毬を剥ぐテーブルになっているような気がします。
私がいつも山で見るのは、こんな食べあとだけです。

これまで想像の域であった本当のクマの姿を、彼らに教えてもらっています。
これ以外にも、テツとミヤは私が想像していた以上の行動を見せてくれています。
どうやって狭い隙間をくぐるのか?
どうやって自分の体よりも大きな丸太を動かすのか?
蛇が嫌いと言われているが、本当なのか?
などなど、漠然とイメージしていたものを、私にしっかり見せてくれています。
もう一つ驚愕だったのは、その頭の良さ。

この写真を少し説明します。
私は、竹筒の中に蜂蜜を入れて、バリバリと竹を割る「クマの顎の強さ」をとりたかったのです。
テツは私の思い通りのシーン(写真奥)を見せてくれました。
しかし、ミヤはいつまでたっても竹を割りませんでした。
飼育員の方に聞くと、彼女はなんと3年前の経験を覚えていたのです。
3年前に竹筒に餌のペレットを入れて、竹筒を転がすと餌が出るおもちゃを与えていたようです。
彼女は3年前のことを覚えていたのです。
そして、驚きは彼女は竹筒の中の蜂蜜をとるために、
池に竹筒を投げ入れ、それを引き上げ、中から染み出てくる甘い水を舐め始めたんです。
それを繰り返していました。
チンパンジーなどの霊長類が、筒の中に仕込まれた餌を舐めるために、枝などを筒に差し込み、餌を食べるシーンに驚かされたことがありますが、このミヤがとった行動から、改めてクマの学習能力や知能の高さを実感しました。
今回、テツとミヤから教わったリアルなクマの姿.は、撮影した映像を見せながら、子供たちにしっかり伝えていきます。そして、必ずや野生のクマと人との共存に役立てたいと思います。
テストと撮影は今月いっぱい続きます。
テツ、ミヤ、そして茶臼山動物園のスタッフのみなさん、もう少しお力をお貸しください。
田中