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【ベアドッグ繁殖プロジェクト】 もうすぐ屋外デビュー!~生後3週目、急成長のとき~

みなさま

早いもので子犬たちの目が開いてから1週間が経ちました。
今日で生後3週間です。

体重もみんな先週から約1.5倍に増え、一番大きいダンくん(雄)は2.3kgを超えました。

目が開いてから、日に日に活発になっています。

藁納屋を一杯に使って動き回っています。

歩き回る

お互いに吠えったり、喧嘩したり、乗っかったり、舐め合ったり、噛み合ったり、
まさに犬として目覚めて始めていますね。

ウロウロ

また、これまでは子犬たちが自分で排泄ができないので、タマがお尻を舐めて促して食べていました。しかし、2~3日前から子犬たちは母親にお尻を舐められなくても、自分で排泄をし始めてます。

藁納屋は巣ですので、タマは巣を汚さないようにウンチを拾うのに大変そうです。

こうなると子犬たちのトイレトレーニングも含めて、いよいよ「屋外にGO」です。

しかし、子犬の精神的、肉体的な成長に合わせて、徐々に活動範囲を広げていく必要がありますので、まずは広いドッグランの中に、子犬専用のパピーランを作りました。

puppy run

このパピーランは3区画に分けられるようになっており、このあと約3週間かけて、徐々に子犬たちの世界を広げてドッグランデビューさせていきます。

3週目

さあ、数日後には藁納屋の犬専用の出入口から屋外デビューです!!

ピッキオ・ベアドッグハンドラー
田中

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「ベアドッグ繁殖プロジェクト」は、個人や企業・団体など、
多くの皆さまのご支援により行われます。

● 東京カス環境おうえん基金
● パタゴニア環境助成金プログラム

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【ベアドッグ繁殖プロジェクト】 目が開きました!~生後2週間の成長~

どたばたと産まれて2週間が過ぎました。

みんなすくすくと大きくなっています。
そして、とうとう全員の目が開きました!

180412Malu.jpg

徐々に視力は上がっていくので、まだ光を感じ、ぼんやり見えるという感じでしょうが、とても活発に動き回るようになってきました。

180413Dan.jpg

体重もどんどん増えて「ダン」はすでに1,600gを、生死を彷徨った「エルフ」も1,200gを超えています。
180413 the change of pups body weight

各自で体温調節もでき始めたようで、
それぞれが離れて寝るようにもなりました。

180411DanElf 離れる

今はまだ寝ている時間が多いですが、すぐに起きている時間のほうが長くなり、あちこち走り回るようになると思います。

成長はとても嬉しいですが、ますます目が離せなくなりそうです…。
がんばります!!

ピッキオ・ベアドッグハンドラー
田中

【ベアドッグ繁殖プロジェクト】 「マル」の兄弟姉妹たち ~其の二~

さて、今日は4頭目に産まれた「ダン(Dan)」に続いて、5頭目、6頭目に産まれてきた子犬たちのお話です。

それでは、続いて5頭目に産まれた子。
私はこの子に「エルフ(Elf)」と名付けました。

180331Elf2.jpg

実はエルフは出生直後に生死を彷徨いました。

ダンが産まれてから約3時間後。再びタマが息み始め、4月1日10:08に割と安産で産まれました。見るからに小さな子犬で、何だが様子も変でした。これまで産まれた子犬たちは半透明の羊水が入った胎嚢に包まれて産まれてきて、胎嚢の中でも動いていました。しかし、エルフは全く動きません。胎嚢の羊水も真っ赤です。もしかしたら母親の子宮内で大きな体の「ダン」により圧迫を受けていたかもしれません。

急いでタマの口元に持っていき、蘇生を促しました。でもタマはまったくエルフをケアしません。これも自然の摂理なのか、自然界では充分な食料を得てあり余るお乳を出す確証もないので、このよう子は淘汰される運命なのかもしれません。
しかし、そうは言っていられません。一刻を争います。私はエルフの口や鼻に詰まっている異物を自分の口で吸い出し、必死にタオルで体をこすり続けました。

5~6分たった頃でしょうか...ようやくエルフは「ゴホッゴホッ」と咳をして呼吸を始めました。そして、その後、タマはエルフを舐めてくれました。

180401Elf.jpg

ホッとしたのも束の間、エルフは自らまったくお乳を飲もうとしません。

産後2日以内の母乳には免疫伝達の意味合いがあるので、何が何でも飲ませないと、大きくなってから病気がちな犬になってしまいますし、体力を奪われて死んでしまいます。エルフは産まれた時の体重が414gで、4時間がたったときには380gまで減っていました。もともと出産当日は母乳があまり出ない上に、他の子犬たちにもしゃぶられているため、絞ってもわずかのお乳しかが出ません。私は、2~3滴のお乳を絞ってはその都度、注射器でエルフに母乳を与え続けました。

翌日の夜が開ける頃、ようやくエルフは自分でお乳を飲んでくれました。この時の喜びは言葉では言い表せません。

180404Elf.jpg

私は、生死を彷徨いながらも何とか生き残ってくれたこの子に、北欧神話の自然と豊かさを司る小さな神「エルフ」にあやかり、この名を付けたのでした。

そして、6頭目に産まれた子。
私はこの子に「サン(San)」と名付けました。

180403 San

私は、昨夜からの出産作業とエルフの哺育でクタクタになっていました。そして、とっくに夜は明け、お昼を過ぎた頃にタマが再び息み始めました。

10日前の3月22日。出産前の最後のエコー検診で、動物病院の先生が「恐らく5頭はいると思いますよ」と言っていたので、ここからは何頭産まれるかは未知の世界でした。

タマもこの頃には息むことに慣れてきた様子で、陣痛が始まりわずか20分ほど経った12時34分。太陽が燦々(さんさん)と輝く、春のポカポカ陽気の中で産まれたこの子を「サン」と呼ぶことに決めました。

その後、1日以上経ってもタマは息む様子はありません。

「サン」が最後となり、長かったタマの出産もようやく終わりを迎えました。

タマ、本当によくがんばった!!

と声をかけ、私も心地よい疲れの中で、
タマと6頭の子犬たちと共に藁の上でぐっすり眠りました。
 
ピッキオ・ベアドッグハンドラー
田中

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【ベアドッグ繁殖プロジェクト】 「マル」の兄弟姉妹たち ~其の一~

さて、今日は「マル(Malu)」に続いて産まれてきた兄弟姉妹たちのお話です。

「マル」の出生から36分後の23時13分、2頭目は比較的スムーズに産まれてきました。白と黒の毛並みのバランスが良く、とても美しい顔立ちをしていました。

私はこの子に「レラ(Rela)」と名付けました。

180407Rela.jpg

レラとは北海道の先住民族アイヌの人々の言葉で「風」を意味します。私が若かれし頃、人と野生動物との共存について学んだ地、それが北海道であり、私はアイヌ民族の方々の自然観にとても惹かれていると同時に、ベアドッグ活動の発祥であるWind River Bear Institute 、その両者への敬意を表し「レラ=風=Wind)」に決めました。風のようにしなやかな動きとスピートをもつ犬になってほしいという思いも込めています。

続いて3頭目に産まれた子。
私はこの子に「シュン(Shun)」と名付けました。

180408Shun.jpg

シュンはレラが産まれてわずか10分後の23時23分に産まれました。私がまだレラを拭いたり、体重を測ったり、体の模様のスケッチをしている最中に、タマがうめき声を上げたので振り返ってみると、シュンが産まれていました。ほんの一瞬の出来事でした。そこから、私はこの子を「シュン(=瞬)」と名付けました。

続いて4頭目に産まれた子。
私はこの子に「ダン(Dan)」と名付けました。

180407Dan.jpg

ダンは、今回の出産で唯一のオス犬となりました。そこで、タマ同様、初代ベアドッグの「ブレット(=鉄砲の弾(たま))の名前を継承し、「ダン(=弾)」と名付けました。とても毛色が黒くお父さんのリオによく似ています。実は2008年に出版された樋口明雄氏の小説「約束の地」に、私とブレットがイメージとして書かれた人物(峰政志)とベアドッグが登場します。そして、峰政志が連れているベアドッグも「ダン」と言います。私とブレットにとってとても光栄なことでしたし、いつか次世代のベアドッグが産まれたときに、この名を付けてみたいと思っていました。

ダンはシュンとは異なり、シュンが産まれてから約8時間後にようやく産まれました。タマはシュンを産んだ後も何度も息んでいたのですがなかなか産み落とせず、4月1日未明に疲れで寝入ってしまいました。そして、夜が明け、6:00過ぎから再び息み始め、ようやく7時11分に産まれました。ダンは今回の子犬たち産まれた他の子犬(平均446g)に比べて一際大きく562gありましたので、タマはとても苦労したのかもしれません。

ダンを出産し大きな壁を乗り越えたタマでしたが、実はこの後にさらなる試練が待ち受けていました。

次回に、5頭目、6頭目に産まれた子犬たちとその出産秘話をお伝えします。
ご期待下さい。

ピッキオ・ベアドッグハンドラー
田中

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【ベアドッグ繁殖プロジェクト】 タマと過ごした最後の夜 ~第1子誕生~

今日で子犬たちが産まれて7日目です。

私の目の前には藁納屋でお腹一杯にお乳を飲んだ子犬たちがタマの周りですやすやと眠っています。温かな藁のベッドで満足げな顔で眠る彼らの姿は天使のようで、この至福の空間はまるで天国です。

180406 heaven(Rela,Shun,Dan,San,Elf,Malu)

しかし、出産直前に今からは想像もできないような緊張した空気がこの小屋に漂いました。

私は、産後の子犬の管理がしやすい産箱を小屋の中に準備しました。そして、安心して出産できるようにタマと2ヶ月前からここに暮らしてきました。タマも小屋での暮らしや産箱にも充分になれたので、このまま産箱で出産の時を迎えるはずでした。

180331 Before birth

3月29日、タマには体温低下、排泄頻度の上昇、息切れ、食欲不振、巣作り行動をする等、出産間近の行動が出揃いました。こうなってくると、破水や陣痛も間近で24時間以内に出産があると言われています。

しかし、それ以降はなかなか進展がなく、時間だけがすぎていきました。
結局、2日目を過ぎても様子がかわりません。私もその間ほとんど寝ていなかったので、だんだん疲れと焦りがでてきていました。

180329.jpg

3月31日14:00頃、タマの様子が急変し、産箱から出たそうな素振りをしきりに見せます。しかし、私は「産箱で産んで欲しい」という気持ちからタマに「ここで産むんだよ、ここで破水していいんだよ」と撫でながら、産箱に滞在させていました。

それから2時間が経過した16:00頃、タマの表情がさらに不安げになり、とても外に出たがったので、一度、屋外に出すことにしました。そうしたところ、大慌てで産箱から飛び出し、何と野外で走りながら破水したのです。

私は焦りました。「これはまずい」と思い、タマに「戻ってこい」と声を掛けると、タマも大急ぎで小屋に戻ってきて、藁納屋に駆け込みました。

恐らくタマはこれまで経験したことのない体の中に迫りくる大きな容態の異変による不安と、破水により産箱を汚したくないという苦痛に耐えていたのだと思います。

その後、タマはしばらくパニック状態で、藁をかきむしり、巣作りをしているのか、暴れているのかわからないような感じでした。

「とにかく落ち着かせないと陣痛も来ない」と思い、私はタマをやさしく撫でて、声をかけてなだめ続けました。それでもしばらくタマは興奮状態でしたが、少しずつ落ち着き、深い眠りについてしまいました。

しばらくタマと一緒に藁納屋でとても安らかで静粛な時間(とき)を過ごしました。
そして、2~3時間過ぎた頃でしょうか...

これまでのドタバタが嘘のように、タマはすっと立ち上がり、非常に落ち着いて、いきみ始めました。

そして、それから数十分後の22時37分、
とても明るい満月の光が小屋を映し出す静かな夜に、タマはようやく待望の第一子を出産しました。

180331Malu.jpg

狭くて暗い藁納屋はとてもデリケートで、野性味の強いタマならではの自然状態に近い出産場所だったと今更ながら思う一方、タマが産箱から「出たい」という意思表示をしていたにもかかわらず、自分自身の決めつけから、出産直前のタマにそこで大きなストレスを与えてしまったことをとても後悔しています。

しかし、その後、タマと一緒に藁の上で過ごした静粛の時間と、第1子の出産の瞬間を迎えたタマとの最後の夜は一生忘れることはないでしょう。

私はこの記念すべき第1子に、リオくんとの交配と今回の出産のときに、いつもそばにあった満月にあやかり「マル」 と名付けて育てることにしたのでした。

180403Malu.jpg

次回は、この後に産まれてきた「マル」の5頭の兄弟姉妹の出産秘話と名前についてお話します。
お楽しみに!

ピッキオ・ベアドッグハンドラー
田中

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